がらんどぅ!

 いつのまにか年が明けていました。

本年もどうぞよろしくお願いします。

WEB広報担当その1です。

 

 本日東京藝術大学でかっこいい展示を見てきたので、

いつも通りどうしょうもないレポートを書いていきたいと思います。

 

 

 

 

 

一つ目は東京芸大美術館地下一階で行われていた、

 

「まばゆい、がらんどう」

http://www.geidai.ac.jp/info/20100108.html

 

これは東京芸大写真センターが主催して行われたものです。

多様化する現代美術の前線で、さまざまな表現方法を用いて

活躍されている作家さん七人による展示でした。

 

どれもかっこいいオシャレな作品ばかりだったのですが、

志水児王(しみずじおう)さんの作品は「まばゆい、がらんどう」

という展示名にぴったりの作品でした。

 

志水さんの作品の展示室は暗闇になっていて、カーテンをめくって部屋の中に入ります。

すると正面の壁面の最下部、丁度床と壁の境目に、

一本の緑色の糸のような光が当たっています。

 

「こういう展示作品なのかな?」

と思って数秒眺めていると、どうでしょう、

みるみる水平線が上に変形しながら広がり、

ベジェ曲線のようなものが何本も作り出されてゆきます。

 

まるでコンピューターグラフィックのようですが、

これは、床に垂らした水たまりに真横から緑色の光を当て、

その水面の微妙な弧を映し出したものだったのです。

その光源が上下しているので、角度によってときには水平に、

ときにはグラフのような曲線に見えたりするようです。

すごい!二度も三度もびっくり。

そして当然見るときどきによって水のたまり方も違うので、

曲線も変化して行くのです。

 

高校の物理が全然出来なかった担当には、

とうてい厳密に原理が理解出来なかったのですが、

当のご本人は「こういう単純な作品なんですよ…」とスタッフに冗談まじりで

おっしゃっていたとかいないとか。

 

そしてレーザーの余りの緑さ加減に岸さんは

「うっ…部屋出たとたん景色が紫一色に…」

と漏らしてらっしゃいました。

これがうわさの補色残像…。

 

そしてふたつめは

「デジタルオイルペインティング」

 

 

これパソコンで油絵の具が塗れます。すごい。

 

有名なCGイラストレイターの作品の展示もありました。

塗っている手順が保存されて、一から追って見れるのは面白いですね~。

 

 

さて、油絵の特性の一つは、メディウムを光が透過して、

鑑賞者に対して色が重なるレイヤー(層)を見せることが出来ることだと思います。

 

従来のペイントソフトでもそれは可能でしたが、あくまでそれは平面上のもので、

「下の色と上の色が重なると、この色が出来ることになります。

なのでその色をモニターに表示します」

といったものであったようです(分かりづらくてすみません…)。

ついでに言うと、従来のソフトの上では平面だけで、奥行きがないので

物体が重ならないのです。多分。

 

 

しかしこのソフトは、

「下の色はこの色が塗られています。上の色はこの色が塗られています。

なので光が通るとこの色が見えます。」

という、現実に近いレイヤーを作ることが出来るようです。

ついでに言うと奥行きがあるので、

実際にパソコンの中で顔料が重なっている状態が出来ている

ってことだと思います。多分。

(全然わかんないですね…詳しくは展示会場でどうぞ!)

 

また、うわさの物理エンジンという奴が搭載されているのでしょうか、

絵の具がたれたり盛り上がったりします。すげー。

 

一行で書くと

質量をもった実際の油絵の具(みたいなもの)をパソコン上で塗れるソフト

だと思います。

会場では実際にそのソフトをさわれるので、気になる方は是非!

 

他にも油画科の内覧がやっていて一足早く卒展が見れたり、

三木さんのお友達のお話が聞けたりと有意義な一日でした。

 

 

 

さて、そして三木さんが今度は北千住で傘!の展示をするようです。

 

JOBANアートアンブレラin北千住

世界に一つのマイ傘を作ろう!(参加費無料・先着100名・申し込み方法は下記参照)を行います。

参加者は、ご自分で完成させたペイント傘を、その場でお持ち帰りいただけます。

※使用する傘は、JR東日本が忘れ物として受理後に引き取りがなく、拾得物として警察へ届け出て、一定の保管期間が終了し警察から返還を受けたものです。

日時平成22年1月23日(土)10:00~15:00

場所JR北千住駅南改札口前広場(南改札口から出た突き当たりの3階コンコースです)

興味のある方は是非足を運ばれてはいかがでしょうか。

以上、WEB広報担当でした。